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高脂血症の予防・改善するには

健康診断の結果が返ってきて高値を示している項目がある方の中で、今回はTG、LDL、総コレステロール値が気になるあなた

に高脂血症の予防・改善、ご自身でできることは何があるのか書いてみました。

目次

原因

では、なぜTG、LDL、総コレステロール値が高くなってしまうのか。

大きく分けて2種類、「原発性」、「続発性」の高脂血症があります。

「原発性」とは、家族性高コレステロール血症のような遺伝的にコレステロール(LDL)が高値を示してしまう病気です。

「続発性」とは、遺伝的ではない別の何かに原因がありそれに伴ってコレステロール(LDL)・トリグセライド(TG)が高値を示す病気です。例えば、甲状腺機能低下症の人はコレステロールが高値を示しやすかったり、普段から暴飲暴食をする方であれば食事が原因でコレステロールが高値を示しやすいです。

体の中の状態

では、体の中はどうなっているのでしょうか。

血液検査の項目で脂質に関わる指標は、「LDL」「HDL」「TG」「総コレステロール値」です。

それぞれ一定の基準値がありその値を超えると健康リスクが高い状態と判断され食事・運動療法や薬物治療が開始されます。

高脂血症に係る血液検査の項目

LDL境界域高LDLコレステロール血症140-159mg/dl
高LDLコレステロール血症≧160mg/dl
HDL低HDLコレステロール血症<40mg/dl
TG高中性脂肪血症≧150mg/dl
総コレステロール境界域高コレステロール血症220-239mg/dl
高コレステロール血症≧240mg/dl
2002年改訂 日本動脈硬化学会の高脂血症ガイドライン引用

ところで、LDL、HDLの違いを皆さんご存知でしょうか。

LDL(Low Density Lipoprotein、悪玉コレステロール):低密度リポ蛋白質、HDL(High Density Lipoprotein、善玉コレステロール):高密度リポ蛋白質のことです。どちらのリポ蛋白質もコレステロールを運搬するという働きに違いはありませんが、運ぶ先が異なります。LDLは肝臓から各細胞へ。HDLは各細胞から肝臓へコレステロールを運びます。LDLは生成されたコレステロールを各細胞へ運びますが、血中濃度が高くなると血管に蓄積、沈着した後、動脈硬化を引き起こし心筋梗塞や脳梗塞などの原因になります。一方HDLは各細胞にたまったコレステロールを肝臓へ運搬するので、LDLが引き起こしてしまうことを改善していきます。これが善玉・悪玉と言われている名前の由来ですね。ただ、LDLも過剰に濃度が高くなければ必要なことなので適切な食事と運動を心がけ正常な数値にしてあげることが大切です。

予防・改善するには

高脂血症のリスクとして挙げられるのは以下の通りです。

・喫煙

・脂身、乳製品、卵黄などコレステロール含有量が多い食事

・食塩(5g/未満/日)※WHO基準

・アルコール

・運動不足

乱れた生活習慣を是正していくことで高脂血症になりうるリスクを下げる、また発症後も改善するために大切な習慣になります。

食事療法

コレステロールの摂取量を抑えるために避けるべき食品

食品名コレステロール含有量(mg/dl)
卵黄(ニワトリ)1030
卵黄(うずら)950
卵黄(あひる)740
たらこ445
鶏のレバー391
牛・豚レバー265
ししゃも262
数の子225
バター220
するめいか180
2002年改訂 日本動脈硬化学会の高脂血症ガイドライン引用

コレステロールが多く含まれており気をつけるべき食品は、卵黄、魚卵、レバーが全体的にコレステロール値が高い食品となっています。まずは簡単にコレステロール値が高いものは避ける食生活を心がけましょう。また、コレステロール値が低い食品であっても大量に食べるともちろんコレステロール値は上昇します。コレステロール値の低い食べ物を適切な量を食べていきましょう。

運動療法

高脂血症の予防・改善には食事だけでなく運動も大切です。簡単な運動からでも初めて習慣化することで健康寿命を伸ばすことができます。運動の指標となるものを以下に記載します。

・100~130歩/分のペースでのウォーキング

・3km/日(30~40分のペース)、20km/週

・心拍数は120を超えない程度の強度で続けること

運動療法の効果

総コレステロール値LDLHDL TG(中性脂肪)
運動前25417248169
20km/週以内の運動24916849161
20km/週以上の運動22714755140
平均年齢43歳の男性、3~4週の運動で得られた運動効果、2002年改訂 日本動脈硬化学会の高脂血症ガイドライン引用

運動の効果を見ていただければ分かるとおり約1ヶ月続けることでここまで数値を下げることができると言われています。いきなりここまでの運動がきつい方もいらっしゃると思います。そういう方は1日10分から始め、2~3日毎に運動時間を10分ずつ増やしていき、10~20週かけて20km/週の運動強度へあげていきます。

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この記事を書いた人

株式会社pharb 薬剤師 新規開発事業部
吉田大貴

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